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ムラヴィンスキーのSACD(チャイコ4&未完成のステレオ)・・・胡散臭いです [古典音楽]

 現在、題記SACDが輸入盤で発売されている。レーベルはPraga。

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 1959年4月24日モスクワ音楽院大ホールで行ったレニングラード・フィルのコンサートで、なんとステレオ版、という売り込み。RussianDiscから同日のモノが出ていた、という話なので、手持ちの中から探したら・・・・あった。

 表と裏。

20090429_mravin-TS3.jpg

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 某所にも書いてあるとおり、RussianDisc版にはこのように

20090429_mravin-TS5.jpg

同日、同ホールながら、違うオケが書いてある。個人的には、モスクワでのコンサートの場合(特にこの時期)は、RussianDiscにあるようにレニ・フィルではないと思う。

 ちなみに、それぞれのトラックタイムは、次のように全く違う。

<今回のSACD>
20090429_mravin-TS2.jpg

<RussianDisc>
20090429_mravin-TS4.jpg

 聞いてみても、2つの演奏は全く異なる。

 さて、今回のSACD。確かにウレシイ発売であるのだけど『ちょっと胡散臭いなぁ』というのが、正直な感想。

 まず、未完成。最初の1音目を聞いたときに「明らかに音が高い」と感じた。聴き進めてみても、やはり、高い。そして、早い。以前のPhilips版ショスタコ8番のように、ピッチが違うのではないだろうか?と思ってしまう。
 そして、曲の冒頭に入っているノイズが、我が愛聴版の78年のレニングラード版(ウィーン版ではない)とそっくり。手元にあるCDのトラックタイムは<15:00/11:45>だが・・・そもそもピッチが違うので、単純比較はできない。(そもそも、78年のレニングラード版の録音についても、コンサートではなくリハーサルではないかといわれている・・・・『Yevgeni Mravinsky Legacy A Recording Listing』より)

 そしてチャイコの4番。グラモフォンの60年ステレオ版ととてもよく似ている。トラックタイムは<18:42/9:15/5:48/7:53>と違うのだが・・・・響きがとても似ていると思う。ライブ版といいながら、客のノイズが一切無いのも怪しい。(
 もともとの年代がほぼ同じだし、ムラヴィンスキーのこの曲に対する解釈もほとんど同じと推測されるから、同じように響くのはある意味当然かもしれないが、ホールが違うのにこんなに似るモノだろうか?
 個人的なうがった見解を述べさせてもらえば、そもそもチャイコの4番はライブではなく、録音のための演奏。現在発売されているものは、継ぎ接ぎか、何回目かのテイクを収録したものだと思われる。その録音現場でテープを回していたか、別テイクのモノを入手すれば今回のようなものになるのではないだろうか?

 
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